坂井地区における介護人材の現状・将来的な推計
坂井地区の将来の人口推計をみると、2040年には、坂井地区(あわら市・坂井市)の人口は約10万人近くまで減少する見込みとなっており、人口減少社会の到来・少子化の問題も複合し、生産年齢人口(15~64歳)の減少が続くことが予想されます。
一方で、高齢者の内訳についてみると、2040年に、65歳以上人口は約3万6千人と見込まれており、さらに、医療や介護サービスが必要となるリスクが高まる後期高齢者(75歳以上人口)は約2万1千人を上回ることが予測されています。
医療だけでなく、介護サービスが必要な方に必要な量と質の高いサービスが提供できるよう、介護人材の確保・定着に向けた取組が必要となっています。
【介護職員の現況と今後の推計】
福井県の策定した第9期介護保険事業支援計画に記載されている「介護職員の推移と受給見込み」等をもとにした、介護職員の現況と2026年(令和8年)に坂井地区で必要とされる介護職員の見込み等は以下のとおりです。
| R6.10.1現在 | 福井県全体 | 坂井地区内 |
| 介護職員 | 11,556人 | 1,607人 |
| うち介護福祉士 | 7,405人 | 1,060人 |
| うち訪問介護員 | 1,951人 | 272人 |
| うち上記資格なし | 2,200人 | 275人 |
| 介護職員数 | 2024年10月(実績) | 2026年10月(推計) |
| 福井県全体 | 11,556人 | 12,349人 |
| 坂井地区内 | 1,607人 | 1,718人 |
介護人材の確保・定着のための取組
坂井地区広域連合では、福井県や坂井地区の介護保険事業所団体である「ネットワークさかい」と連携し、従事者の負担を軽減するため、ICT・介護ロボットなどの先進的な技術の導入促進に向けた取組や、従事者の資質向上に向けた研修の開催など、介護人材の確保・定着に取り組んでいます。
(福井県等と連携して実施している主な取組)
・ICT・介護ロボットなどの先進的な技術の導入促進
・介護職員等処遇改善加算の取得促進
・ふくい介護テクノロジー・業務改善支援センターとの連携
・ハローワークとの連携
・介護に関する入門的研修
(ネットワークさかいと連携して実施している主な取組)
・従事者の資質向上に向けた研修等
・介護のお仕事出前講座
(坂井地区広域連合で実施している主な取組)
・訪問型サービスA従事者研修
・外国人介護職員の集い
・介護人材就業応援奨励金
・日本人指導者向け研修
・ケアプランデータ連携システム活用促進事業
主な取組の状況
〇介護のお仕事出前講座
介護分野を長期にわたって支える人材を確保するため、主に中学生を対象とした「介護のお仕事出前講座」を、坂井地区の介護保険事業所団体である「ネットワークさかい」と連携して実施しています。
坂井地区内の介護保険事業所で活躍する介護職員等が講師となり、介護のお仕事に関する知識や働くまでに必要な資格・進路選択だけでなく、介護のお仕事のやりがいや大切さなどについても、実際の体験を含めて分かりやすく伝えることで、介護のお仕事の重要性の理解促進や介護に関するイメージアップ等を図ることができています。
坂井地区の将来を担う若者世代のうち、1人でも多くの方が介護のお仕事の大切さやかっこよさなどを感じ、介護のお仕事に興味を持ってもらえるよう、引き続きネットワークさかいと連携しながら、講座内容・伝え方のさらなる充実やSNSを活用した情報発信などについて引き続き検討を行っていきます。
(実績)
令和7年度 あわら市立金津中学校(1年生) あわら市立芦原中学校(1年生)
坂井市立春江中学校(1年生)
令和6年度 坂井市立春江中学校(1年生) あわら市立金津中学校(1年生)
令和5年度 坂井市立三国中学校(1年生) 坂井市立坂井中学校(1年生)
令和4年度 坂井市立丸岡中学校(1年生)
令和3年度 坂井市立丸岡南中学校(1年生)
〇外国人介護職員の集い
福井県の進める外国人介護人材の確保を踏まえ、坂井地区においても外国人介護職員の受け入れが進んでおり、令和7年7月時点で、地区内で介護保険事業を行っている38法人のうち15法人が外国人介護職員の受け入れを行っていて、合計77名の外国人介護職員が活躍しています。
一方で、同じ介護業界でも、都市部の方が処遇がよい等の情報もあり、坂井地区からの外国人介護職員の流出も懸念されています。
そこで、坂井地区における生活情報の共有や仲間づくり等、外国人介護職員同士のネットワークづくりを推進するとともに、福井県や坂井地区の魅力を発信することで、坂井地区に定住し、坂井地区を支える人材として、これまで以上に活躍してもらうこと目的とした集いを開催しています。
令和7年度は8名が参加し、介護技術やコミュニケーションの向上を目的とした講義のほか、坂井地区で生活するための必要な情報交換や仕事に関する意見交換等もグループワーク形式で実施しました。
本集いで把握した外国人介護職員の悩みや課題については、受け入れを行っている介護保険事業所で指導を担当している日本人職員と共有し、その解決に向けた取組を検討していく予定です。
〇日本人指導者向け研修
令和7年度より、外国人介護職員を部下にもつ日本人指導者の指導力向上等を目的とした研修会を開催し、坂井地区内の事業所から8名が参加しました。外国人介護職員に指導を行う際に留意すべき点だけでなく、どの程度理解しているのかを確認するためのコミュニケーション方法などを学びました。また、それぞれの事業所の取組等を参加者同士で共有するためのグループワークも行いました。
〇ケアプランデータ連携システム活用促進事業
限られた介護人材が、利用者一人ひとりに対するケアなどについて、その専門性を発揮し、その人らしい自立した日常生活を支えることに専念できることが望まれますが、利用者と関わる直接的な業務だけでなく、記録を代表とする間接業務が介護現場において大きな負担となっています。そのため、ICTの活用等による介護現場の業務の効率化や働きやすい職場づくりが求められています。
そこで国が主導となり、これまで郵送やFAX等で行われていたケアマネジャーと関係者が行うやりとりを、安全にデータで連携できるように仕組化されたものが「ケアプランデータ連携システム」であり、全国で導入が進められています。
坂井地区においては、令和7年度に坂井地区内の介護保険事業所における「ケアプランデータ連携システム」の導入・活用を支援することを目的として、以下の事業を実施しました。引き続き、坂井地区で活躍する介護関係者がその専門性を発揮できるよう必要な支援に取り組みます。
【事業の概要】
・ケアプランデータ連携システムの導入支援および活用支援(伴走支援)
・タイムスタディ調査の実施による業務の見える化
【事業の成果】
・事業の実施等により、令和8年3月2日(月)時点で導入率は約80%となりました(事業開始前約10%)
・坂井地区全体の成果として、間接業務にかかる時間の短縮や必要経費の削減など、一定の効果を確認することができました
参考資料 ※資料:株式会社三菱総合研究所作成





